旅行会社社員の秋休み~モロッコ編~

青い町 シャウエン

 ジブラルタル海峡をはさんでスペインの向かい側、アフリカ大陸の北西に位置するモロッコ王国はイスラム教を国教とする国。日本から訪れるにはパリ・イスタンブール・ドバイ・ドーハなどの都市を乗り継ぐルートが一般的です。(今回はカタール航空のドーハ乗り継ぎで行きました。)


 近年日本でもしばしば話題にされる青い町、シャウエンもここモロッコにあります。カサブランカからはバスで6時間ほどでしょうか。急峻な道を進むと、所々青みを帯びた街並みが山麓に見えて来ます。シャウエンの旧市街へ続く門を抜けると、壁面や足場に彩られた濃淡様々な青が視界から離れません。(といっても広場はブルー成分少なめです。)

 階段と狭い路地がちょっとした迷路のようで気の向くままに歩いてみましたが、随所に物語の世界を切り取ったような光景を見られる散策になりました。モロッコ風モザイクタイルや色とりどりな鉢植え、土産物店の織物などもアクセントになって目を楽しませてくれます。

迷宮都市 フェズ

 ブージュルード門から始まるメディナは大迷宮、初訪問でどこを歩いているのかきちんと把握できる人は素晴らしい方向感覚の持ち主でしょう。学問や宗教、商業の中心と発展したフェズには北アフリカで最大規模の「カラウィーンモスク」や皮なめし職人地区「タンネリ」があります。

 
カラウィーンモスクは元々は小さな礼拝堂で、増改築を繰り返して現在のスケールになったそうです。(路地からではその大きさはわかりませんでした…)イスラム教徒以外の立ち入りはできないため入り口から少しのぞく程度ですが、白×緑と落ち着いた色合いのタイルが印象的でした。 ムスリム・ムスリマではない方でも見学可能なマドラサ(神学校)も市内にありますので、趣は異なりますがイスラム建築の繊細さはそちらでも賞玩できます。


 タンネリの作業場を見学するにはとある建物の上階に行く必要がありますが、古くから使われている染色桶が並ぶ様は圧巻です。また、否が応でも感じるのはミントの葉を鼻につけても相殺しきれない程の強烈なにおい。皮革の特徴ではありますが、モロッコ定番のお土産「バブーシュ」も強弱はあるもののにおい付きであることがほとんどです。もちろんフェズのスークにもバブーシュは多数並んでいますので、お気に入りの品を探しながら迷い歩くのも楽しいかもしれません。

 

 

世界遺産 アイット=ベン=ハドゥの集落

 その佇まいから、よく映画のロケ地に選定されたり旅行の特集で取り上げられたりしていますので、どこかで一度は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。居住地区は要塞化されており、橋を渡らないと入ることが出来ません。頂上には見張り台があることからも、敵襲に備えた造りであることが窺えます。集落遺跡ではありますが、現在も5世帯がここで生活を営んでいるそうです。


 

最も近い町ワルザザートは、サハラ砂漠観光の中継地点かつ拠点でもあります。モロッコの見所は各地に点在しているため、この辺りも周遊する場合はマラケシュ⇔フェズの移動間に挟む一筆書きルートが効率的ですが、それでも移動にかなりの時間を要しますので体力とも要相談です

 

 

マラケシュは昼と夜では大違い?

 モロッコでスークと言えばマラケシュ。旧市街はユネスコの世界遺産として、またジャマエルフナ広場の文化的空間は無形文化遺産として登録されています。マラケシュのスークにはいわゆる専門店のエリアがあり、服飾や雑貨のお土産も大体ここで揃えられます。毎回値段交渉するのも大変なため、まとめ買いを交渉の武器にできると少し楽かもしれません。(納得できる価格であれば無理に値切らなくても良いとは思います。)


 スーク手前のジャマエルフナ広場は、昼頃は大道芸人が数人と露店が並ぶくらいでだだっ広い感じの空間ですが、夜になると一変して犇くほどの人、人、人。 特に打楽器や笛の演奏者、踊り手の周りは人口密度高めで、観客の一部にはリズムに乗って踊り出す方も。演奏される楽曲はアラブというよりはアフリカ音楽のようでした。
人集りを巡っていると、輪投げやペットボトル釣りに興じる人々の姿。日本の縁日を連想させられます。とはいっても特に祭事があるわけでもなく、この混然とした賑わいが日常だそうです。

1ヵ月後のマラケシュ行き航空券を 検索してみる。


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