旅行会社社員の旅行記~ウクライナ・ロシア編~
旅行会社社員の旅行記~ウクライナ・ロシア編~
ここ数年ロシアとウクライナは緊張状態にありますが、どちらも観光的見地からは大変見所の多い国です。今回はウクライナの首都キエフとロシアの首都モスクワ、歴史と芸術の都サンクトペテルブルクとその郊外をご紹介します。
■聖ソフィア大聖堂
キエフは街の規模にくらべ、見どころがまとまっているため観光がしやすい街です。聖ソフィア大聖堂はキエフ最古の教会で、モザイク画やフレスコ画は必見です。ペチェールシク大修道院とともに世界遺産にも指定されています。こちらはロシア正教のウクライナ総本山となっています。
■聖ミハイル寺院
個人的に気に入ったのが聖ミハイル寺院で、鮮やかな青と白の外壁に黄金の屋根 のコントラストが美しく、聖ソフィア大聖堂前のロータリーから一本の道で結ばれており、どちらの鐘楼からもお互いを正面に望むことができます。
他にも仰々しい名前の大祖国戦争博物館の敷地内にはこれぞ共産主義!といったオブジェ、戦車、戦闘機も展示され、戦争に使われた兵器も今ではこどもたちの遊び場になっていました。
鮮やかな装飾がまぶしい聖アンドレイ教会のあるアンドレイ坂は土産物屋が並び観光客で賑わっていました。この教会はロシア編で出てくる多くの建築物を手がけたラストレッリの作品です。
■ラストレッリの作品
ロシアへ入国しサンクトペテルブルクへ。
キエフ編で名前の挙がったラストレッリはロシアで活躍したイタリア人建築家で、エルミタージュ美術館やエカテリーナ宮殿、スモーリヌイ修道院など、様々なロシアンゴシック建築を世に送り出しました。どれも装飾が美しく、カラフルなのが特徴です。
■ポクロフスキー教会
そして今回の旅のハイライト、世界遺産のキジ島!…の予定でしたが、キジ島の浮かぶオネガ湖がまだ絶賛凍結中とのことで急遽サンクトペテルブルク郊外にあるポクロフスキー教会へ向かいました。
キジ島へは本来サンクトペテルブルクから寝台列車でペトロザヴォーツクまで行き、そこから水中翼船でキジ島までとかなり交通の便が悪く、船も湖が凍結中は使えず決して観光のしやすい環境とはいえません。しかしこのポクロフスキー教会、地下鉄とバスで1時間弱とアクセスは抜群です。しかも設計者が同じため見た目はそっくりで、雰囲気は十分味わえます。
■ロシアの寿司屋
さて、ロシアは近年空前の日本食ブームとのことで、飲食街を歩くと本当に多くの日本食レストランが見られます。興味本位で1件の寿司屋に入ってみましたが、色々と?が浮かぶネタも多く、味も見た目もかなりアレンジの効いたオリジナリティあふれる料理でした。
■モスクワ観光
ロシアの鉄道は大きな街にはそれぞれ目的地ごとに駅が有り、例えばサンクトペテルブルクにあるモスクワ方面行きの駅はモスクワ駅(モスコーフスキー駅)、逆にモスクワにあるサンクトペテルブルク行きの駅は昔のサンクトペテルブルクを指すレニングラーツキー駅となっています。
寝台列車で相部屋になったおじさんにウォッカ片手に深夜まで絡まれながらモスクワに移動すると、目の前にはニュースなどでよく見るクレムリン、赤の広場がありました。残念ながら戦勝パレードの設営中で広場へは入れませんでしたが、モスクワ川クルーズで裏側からばっちり見ることができました。
このクルーズではモスクワの見所をさくっと見て回ることができるので、時間がない方にもオススメです。スターリン建築と呼ばれるモスクワ大学や文化人アパート、世界遺産のノヴォデヴィチ修道院、果てはスペースシャトルまで(笑)
そしてスペースシャトルといえば、ロシアは言わずと知れた冷戦時よりアメリカと競い合った宇宙大国でもあります。少し時間に余裕があったので宇宙飛行士記念博物館へ行ってみましたが、ロシア語のみの解説でしたが意外と楽しく見学することができました。人類初の宇宙飛行士、ガガーリンや宇宙船ソユーズが展示され、各国のロケット基地?と思われる地図には種子島宇宙センターの紹介記事も出ていました(まったく読めませんでしたが…)
■最後に
今回泊まったホテルの裏にはヴェルニサージュと呼ばれる巨大なマーケット(蚤の市?)があり、最終日にお土産まとめ買いには便利です。定番のお土産から謎の骨董品まで、お金と時間が許せばもっとゆっくり見てまわりたいほど様々なお店がありました。
テレビでは何かとマイナスなイメージの強い両国ですが、実際に見るとかなり偏った情報しか日本では触れられていないように感じます。
これから白夜の期間はベストシーズンです。この夏、ロシア、ウクライナの違った一面をご覧になってみてはいかがでしょうか。
1ヵ月後のサンクトペテルブルク行き航空券を 検索してみる。
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